さすらいの放浪者が、海外での人々とのふれあいを通じて、人間愛に目覚めていく感動の(?)旅日記。
序
もうだいぶ前になりますが、ちょうど今頃の季節、私は大学の卒論執筆で超多忙を極めていた時期の合間を盗んで(当時は「秋休み」というものがあった)密かに一人で台湾を一周してきました。訪れた先々で様々な人たちと心の温まる交流を持て、非常に感動の多い旅でした。これまで私の旅したなかでも、台湾は最も思い出に残る国の一つであったと思います。
先の台湾大地震は、当地の人々に多大な被害をもたらしました。 私の訪れた場所も多くやられてしまいました。 復旧は進んでいるというものの、困難は今後も長く続くでありましょう。
概して災害というのは、時の経過とともに人々の脳裏から忘れ去られがちです。 しかし、時が経過しても災害を経験した人の傷痕は癒されがたいものでしょう。 そこで、台湾の人々がどれだけ暖かい人たちであるかを広く紹介するため、そして、彼らが一日も早く立ち直ってくれるよう願いも込めて、 ここに、以前書いた旅日記を公開することにしました。(1999/11/3)