2nd Day


Breaf stop at Shelby, MT




夜が明けると、列車はモンタナ州を走っていた


この辺りはグレーシャー国立公園内の景勝地
天井が展望ドームになっているラウンジカーで
乗客達はロッキー山脈の美しい景色に酔いしれる
急勾配で急カーブの連続を
列車は車体をミシミシ軋ませながら進む
小高い山間を次々と抜けていく
谷間を削って流れる川


山脈も渓谷もすべて川が彫った天然の彫刻なのだ
ヨーロッパの洒落た山小屋風のホワイトフィッシュ駅
山間に広がるこの辺りの田園地帯は
どことなく北海道の風景と似ている
遠くに見えるのは貨物列車


アメリカの貨物列車はとにかく長くて
通常1編成で豪快に100両以上はつないでいる
ロッキー山脈を越えて
車窓には見渡す限りの大平原が広がった
シェルビィ駅にて小休止


車内は禁煙なので、愛煙家は一目散に車外で一服
シェルビィ駅脇にあった蒸気機関車


昔はこの路線をこんな機関車が走っていたんだね
列車はノースダコタ州の穀倉地帯を突き進む
右前方になにやら怪しい光線が射してきた
巨大な虹も出ている
車内アナウンスではハリケーンだかトルネードが
前方で暴れているらしい
走行許可がでたり出なかったりで
列車が立ち往生するたび車掌が説明する
どうやら低速ながら無事に走り抜けられるらしい
後方には怖いほど美しい夕陽が出現した
夕陽を浴びた虹は紫色に見えるのだ…


初めて見た
燃えるような夕陽を背に快走する列車
地球が燃えているような夕陽




この時点で列車はかなり遅れていたが、
夜間の走行中に相当とばして遅れを縮めたようだ

Back . . . . . . . . . . Next
Top Page