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DRESDEN

ドレスデン:ドイツ中東部、ザクセン州の州都。1949~90年は旧東ドイツに属した。エルベ川に沿う標高106mの地にあり、人口47万2900(1995)。州の商工業、交通、教育、文化の中心地である。エルベ川の両岸に発達し、両岸は七つの橋で結ばれている。年平均気温は9℃。冬は温和で、春の訪れも南ドイツのネッカー川の谷と同じくらい早い。工業は19世紀後半におこり、第二次世界大戦後に発展し、カメラ、テレビ、X線撮影装置などの精密光学機械のほか、伝統的なたばこ、食品工業(とくにビール醸造)が立地する。市の北側の山地斜面にはブドウが栽培されている。マイセン辺境伯領のスラブ人集落の近くにおこり、13世紀に都市になり、15世紀に裁判権、指定市場権を獲得した。1485年の分割でアルベルト系ウェッティナー家領に属し、16世紀後半神聖ローマ帝国のザクセン選帝侯国の首都として栄えた。エルベ川左岸の旧市はオランダ風に石の塁壁と稜堡で囲まれ、美術工芸の中心地となった。三十年戦争後の100年余りはバロック文化の花開く黄金時代で、ツウィンガー宮殿、アウグスト橋、グローサー・ガルテン(大公園)、右岸の新市がつくられ、人口は約5万となり、美術工芸品と陶磁器の収集で名高く「エルベ河畔のフィレンツェ」とよばれた。七年戦争、ナポレオン戦争で被害を受けたが復興し、1871年にドイツ帝国が建国されると、鉄道の交点であることから各種の重工業が発達する。当時は外国人居住者が多く、河畔のテラスは「ヨーロッパのバルコニー」といわれていた。1945年2月の大空襲で市の中心部は殆どが壊滅しが、戦後、古い町並の特色を保存するよう努力が払われ、ツウィンガー宮殿、教会、王城など、昔のおもかげがそのままに復旧されている。ツウィンガー宮殿はドイツ文化遺産の宝庫で、宮殿内が各種の美術館、博物館となっており、ラファエッロの『システィナの聖母』はその代表的な所蔵作品である。工業総合大学、工芸大学、音楽大学、陸軍大学など高等教育機関も多い。2004年には、ドレスデン市街地を含むエルベ川の流域が世界遺産に登録された。
〔小学館『スーパー・ニッポニカ』より抜粋、一部加筆修正〕





ドレスデン中央駅


聳え立ついくつもの尖塔

聖十字架教会(前)と市庁舎(後)

レジデンツ城
戦災当時をそのまま維持

カトリック宮廷教会

屋根の上の聖人像

ゲオルゲン・バウ

アウグスト橋でエルベ川を渡る

エルベ川の対岸から見た旧市街地区

日本宮殿

レジデンツ城の城壁の壁画「君主の行列」

長さ101mに渡って磁器のタイルに描かれる

フラウエン聖母教会


戦争の悲惨さを伝えるため
しばらくの間廃墟のまま保存されていた

1994年から再建を開始

かけらを組み合わせる気の遠くなる作業は
「世界最大のパズル」と呼ばれている

東ドイツ(社会主義)時代の建物1

東ドイツ(社会主義)時代の建物2

古い建物は時間をかけて復元している

ブリュールのテラス

かつて「ヨーロッパのバルコニー」と言われた

テラスからの小道にはレストランが軒を並べる

夜のドレスデン





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