サイレンの鳴る街で火をつける人々

- Caracas -

Torre Oste の屋上から見たカラカス市街



TACA航空


ネットで一番安い便をチケットレスで購入するが
プリントアウト一枚で本当に乗れるのかどうか
不安がよぎる… が、カウンターであっけなく発券

LACSAとかいう聞いたことの無い会社だったけど
機体を見たら違ってて一瞬訳がわからんかった

後で知ったのだが
中南米の数社が連合を組んでTACA航空というらしい
中南米の航空会社らしくコスタリカのサンホセを経由した
カラカスに到着


為替レートが驚くほど悪いというか法外な高さ

空港バスが異常に高くて(ドル換算で$20)戸惑い
一本見送って他に安いバスを探したがやはり無い

社会主義の国にはありがちなことなのだろうだが
政府が都合よく交換比率を操作しているのだろう


空港から市内までの道の途中ではスコールに遭った
市内に着いたら、街の至る所でキャンプファイアーをして騒いでいる
「お祭りでもやってるのかな??」 南米最初の街は何とも不思議と賑やかな所である
まずは宿、数件のホテルを周ってようやく決めたのだが、それにしても料金は異常な高さだ
ボーリバルで換算すると欧州と変らないくらいむちゃくちゃ高い($100以上)ので、フロントの男を介して
ドルキャッシュで払う交渉をしてようやく何とか許容できる値段($40)となったのである

夕食を食べるついでに先ほどの火祭りを見に行く
けたたましくサイレンを鳴らし、フライパンを打ち叩いて異常に煩い
言葉は解らないがあちこちの拡声器でガンガン喚いている
なんとなく殺気立つ雰囲気の異常さに気がついた
「これはもしかして祭りじゃないな…」
と思ってていたら近くで発砲音が数発あった
周りの群衆が一斉に逃げ出した
「ヤベ!」
身の危険を感じもう写真どころではなくなって、残念ながら一枚も撮る余裕が無かった。。。
レストランも皆閉めてしまい飯も食えなかった、クソ~。。。
仕方なくホテルに戻って窓から夜のカラカスを眺める
こうして見る分には普通の街のようだが…
一夜明けたカラカスの街
背の低い住宅が密集するこの一角はスラム地区だという
ホテルのフロントで「危ないからそこには絶対近寄るな」と言われた・・・
何某かの情報を得るため日本大使館へ行ってみる

すると、「正にいまチャベス大統領支持派と反対派
とが激しく衝突している最も危険な時期なのですぐに
国外に退去しなさい!!」と緊迫して言われた・・・


はぁ??

とか言われてもせっかく来たんだから・・・
まずはスーパーを覗いてみる

全く商品の無い肉売り場に唖然


このほかにも牛乳が皆無なため
人々は粉ミルクに殺到していた
(購入の個数制限があったようだ)


他にも生鮮食料類は殆んどなかった
比較的カッコいいカラカスの地下鉄(実は超危険でヤバイらしい)
中心部に建つツインタワーのパルケ・セントラル東棟

上層階に最大のお目当ての展望台がある筈なのだが何故か閉鎖されていて大ショック!
地球の裏から来たんだと守衛室で暫く頑張っていたら特別にヘリポートに案内してくれることに
超LUCKY!!
ガランとした誰もいない展望室
高層ビルが多いから一見発展してそうにみえる
石油資源に恵まれて1970年代までは経済発展していた
その後経済危機に陥ったらしい
数年前の火事で無残な姿の西棟 広がる緑は植物園
山の上までランチョ(貧民住宅)が占拠する
展望室での写真を撮り終えたのを見計らって
守衛が屋上のヘリポートへ案内してくれた
展望室の秘密の階段をさらに上へ上がると…


周囲に低い仕切り以外は柵も何もない吹き曝し状態
さすがにここは足がすくむ…
屋上のヘリポート
ヘリポートからの眺め
鳥と同じ目線 四隅は傾斜のある斜面
滑ったら一巻の終わり



怖ええええ
今上ってきたばかりの東棟 火事で閉鎖中の西棟
その後取りあえず大統領府に足を向けてみるが
街の雰囲気があまり宜しくなくて途中で断念
いつどこから敵が襲ってくるか分からない
この街では写真撮るのも命懸け

リボルバーの様に懐にカメラを忍ばせ
周囲を警戒しつつ一瞬で片づける

こんな街で一眼なんて絶対NG
比較的安全とされる地区の近代的なショッピングセンターへ
一見すると日本のショッピングセンターと見間違う様な立派な内部
ただし売っていいるもので何一つとして欲しいものは無かった

ショッピングセンター上層階から見たカラカス市街

当初は陸路越えでコロンビアへ入る予定だったが
ギャングに捕まったら寧ろ高くつくので飛行機に変更する
(旅行社のきれいなお姉さんの勧めだったためでもある)
市内から空港までのバスの車窓に見た風景
山の上はランチョ(貧民住宅)が埋め尽くしている
高原都市では空気の薄い高台の地価が安いため貧民が多く棲む
山の上にランチョがどこまでも広がっている光景に驚く
谷間を蛇行する悪路(強盗が横行らしい)上に新たな高架橋が建設されていた


サイレンの鳴る街で火をつける人々
サイレンの鳴る街で火をつける人々