DORTMUND

ドルトムント:ドイツ西部、ノルトライン・ウェストファーレン州、ルール工業地帯東部の中心的商工業都市。人口60万0700(1992)。東西、南北両方向の幹線鉄道やアウトバーンが交差する交通の結節点で、ドルトムント・エムス運河沿いの港湾都市でもある。商業では卸売り1300社、仲買い1340社、小売り4900店を数え、五大百貨店をはじめ28の百貨店があるほか、多くの金融機関が集まり、ルール東部地域を商圏とする。ドイツの砂糖取引、ドイツ西北部の小麦取引の中心地でもある。工業では、近年衰えたが製鉄、製鋼があり、そのほか機械、事務機器、ビール、菓子(チョコレート)などの製造業がある。ビール醸造は13世紀から著名で、現在も大手6社の生産量合計はドイツ第1位である。市の面積の49%が公園・緑地で、とくにバラ園をもつウェストファーレン公園は有名。近くに2、3万人を収容するウェストファーレンホール(集会、スポーツ用)、展覧会場や、220メートルのテレビ塔がある。市は9世紀末スロトマニの名で初めて記録に現れ、その後、東西幹線道路のヘルウェーク(塩の道)に沿う市場商業町として発展した。1220年神聖ローマ帝国に直属する都市となり、以後、国会も開かれた。またハンザ同盟に加わって交易都市としても活躍し、19世紀中ごろからルール炭田の発展につれて鉱工業都市に成長した。中心部は旧市域で、市壁跡は環状道路となり、旧市域を東西に貫くヘルウェークが歩行者専用の中心商店街をなしている。〔小学館『スーパー・ニッポニカ』より抜粋、一部加筆修正〕




フロリアンタワーからの眺望


フロリアンタワー
完成:1959年
高さ:211.4m



ドルトムント中央駅

近郊電車

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